「さて、お嬢様…今日もいつも通り、診察をいたしますね」
そう言って笑う医者の顔を見ながら、私はいつも少しの恐怖と強い期待を抱いてしまうのだ。
生まれつき身体が丈夫でない、と診断された私、リリア・テイラーには、父親の雇った専属の医者がいる。
それが、今目の前にいる男、ウィル医師だ。
本来ならば他家に嫁ぎ、家の資産を盤石にする位置となるはずの娘が、しかし出産に耐えられるほどの体力も気力もないだろうと診断を受けたあとの父は、あからさまに私に対しての興味を失っていた。
仕事もできず、嫁ぎも出来ず、ただ生きて死ぬだけ。
いつの間にか楽しみといえば、この医師と話をすることくらいになっていた。
ウィル医師は生意気だった私に、文字や世界の理、また出張などで行った旅先の話などをしてくれた。
感謝してもしきれない。
しかし、いつからか、毎日の診察に一つの項目が加わった。
それをするのはとても恥ずかしくて…だけど、私は期待している自分がいることも、自覚していた。
「さあ、いつものように準備を」
「…はい… 」
ウィル医師に指示され、私はベッドに横たわったまま、ゆっくりネグリジェの裾を上に上げていく。
この準備の時間が、とてつもなく恥ずかしい。
裾をお腹の上まで上げ、肉のつかない下肢をはしたなく男性に見せながら、私はギュッと目を瞑った。
そして恥ずかしさを誤魔化すように、勢いよくネグリジェの下のパンティを下ろしていく。
成長しない身体だからか、下には全く毛が生えず、それがまたひどく自分を未熟なものだと感じさせられて、見られることにはやはり強く抵抗を感じる。
だけど…
「いい子ですよ、今日もしっかり診て差し上げましょうね」
そのウィル医師の声に、やや嬉しそうな声色を感じて…少し、嬉しくなる。
私には、脳にも病気があるのかもしれない。
ウィル医師が私の太ももをゆっくりと触っていく。
初めの頃は肉付きを確認しているのかと思っていたけれど、今は違うとはっきり分かる。
触られるだけで身体の奥がぞわぞわする。
何かが溢れてくるのがわかる。
思わず、太ももを擦り合わせてしまう私にくすりと笑って、ウィル医師は少し強い力で私の足を左右に開いた。
「っあ…!」
「どうしました?いつもしているでしょう?」
「そう、ですけど…」
今溢れてきたものが、ウィル医師の目の前に晒されている。
そう思うだけで、私は羞恥に顔を隠し、口を抑えた。
「ああ…もう、零れていますよ」
「んぁ…っ!」
言いながら大事なところを指でなぞられ、思わず身体が跳ねる。
でも、この身体はもっと強い刺激があることを知っている。
貪欲に、はしたなく、求めてしまうことも、私は知っている。
「ふふ…相変わらず美しいですね」
言いながら指先は優しく秘部を上下になぞり続けている。
指が動く度に、クチュ…クチュ… と音が聞こえる。
「あぁ、いやぁ…っ」
「何が嫌です?ここはこんなに喜んでいるのに?」
ウィル医師の指先がッッッ、と上がり、ウィル医師に可愛がられ虐められ育てられた陰核へと伸びる。
そこは、ウィル医師の手によって大きく、軽く指で摘めるほどに育ってしまった。
もちろん他の女性のものなんて見たことないけれど…。
それでも、これが異常なことだというのは、ウィル医師から教わった。
はしたなく、淫乱で、とても美しい、と…。
ポンプのようなもので吸い上げられ、そのまま根元に紐を付けられたこともある。
紐のお陰で、いつもよりも陰核が腫れ、取ってと騒ぐ私を抱き抱えながら、それでもウィル医師は先を擦り、指でしごき、やめてくれなかった。
それが、つい昨日のこと。
陰核はまだ少し、いつもよりも腫れているように私には見えた。
「うん…傷はないようですね。痛みはどうですか?」
ウィル医師はそう言いながら、軽く指で先をつんつん、とつついてきた。
「ぁ、やん…っい、痛くはない、けど… まだ腫れてる気がします…っ」
つつかれるたびに腰が跳ねそうになるのを抑えながら、思っていることを正直に伝える。
先生に隠し事は厳禁──これは身をもって知った私の知恵だ。
「そうですか?いつもと変わりないように見えますが…」
「ひぁっきゃ、ぅ、やぁんっ」
いきなり3本の指で包むように根元から先までしごき上げられ、高い声が出る。
「どうです?いつもと違いますか?」
笑いを含んだ声に思わずウィル医師に救いを求めるように見つめ返してしまう。
いつも?いつもこんな感じだった?
何も考えられないくらい気持ちよくて、中から溢れてきて、声が抑えきれなくて
わからない、いつもより気持ちがいい?
ああ、違う。
いつも気持ちが良すぎて分からないんだ。
「わかん、な、きもちいい…っせん、せ、もっと… っ!」
もっと気持ちよくなりたい。
訳が分からないほど、ぐちゃぐちゃになりたい。
私はもっと強い刺激を求めるように、自分で陰核を差し出すように両手で拡げた。
「全く…はしたない子だ」
先生から、余裕が消えた。
そう思った瞬間───
「──っ!!ひ、あ、きゃあぁあっ、や、ああんっ!!」
陰核を強く指で押しつぶされた。
「ひあ、あ、あっあ、ああぁあっ!」
「こんなのでも、気持ちよくなるんだからな…僕の患者は。全く、淫乱だ」
「ひぃっあ、やぁあっグリグリ、グリグリしないでぇっ!」
強く摘んだまま、指先でグリグリと潰されていく。
もうだめ、それ、だめ…っ!!
何も考えられなくなっていく。
「ああああっ、せんせ、あ、もっと、ごしごしして…っ」
「うん?こうかな?それともこう?」
指で強く摘んだまま、上下に擦られたり、かと思えば緩やかに根元を抑えたまま、先だけを指先でくるくると優しく撫でられる。
どれも気持ちいい。
腰が溶けそうなほどの快感に布団を強く握りしめる。
おかしく、なる…っ!
「せん、せ、もう、だめ、ぁああぁあっ!!」
「イくのかな?いいよ、思い切りイってごらん。見ていてあげるよ…」
ウィル医師はそう言うと、ナカに指を入れ、ナカから陰核を押し出すように指を動かした。
「ひっ、きゃぁうっ!あ、ぁ、ああぁ、せ、んせぇっ」
「リリアのクリ、飛び出てるよ…本当に愛らしいね… 」
強調されるように突き出された陰核を、ウィル医師の指先がくるくると撫で続ける。
腰が溶ける。
声が抑えられない。
「やぁあぁあっあ、なでちゃいやぁっ!あ、ぁあっせんせ、もう、だめ、いく、いっちゃうぅ!!」
ナカからぞわぞわとした快感が押し寄せる。
身体が震える。
ナカの指をきゅうぅ…っと締め付けてしまうのがわかる。
「ふふ…いいよ… イってごらん、僕の可愛いリリア」
「っ───!あ、ぁ、ぁあぁああぁああっっ!!!!」
ウィル医師がセリフとともに陰核にカリ、と噛み付いた、とわかった瞬間、頭の中が弾けて、何もわからなくなって──
気がついた時には、ウィル医師は部屋にはいなかった。
(…また、やっちゃった)
いつもそうだ。
はしたなく乱れて、わけもわからずねだって、1人で勝手にイって、意識を手放してしまう。
そして診察の時間は終わり、ウィル医師は帰ってしまうのだ。
今日は我慢しよう、と思うのに、診察が始まってしまうともうだめ。
ウィル医師の指に、言葉に、溺れてしまう。
ただし、そういう時ウィル医師は必ず『置き土産』をしていく。
それに思い当たり、私は全身のチェックを始めた。
足…ない。腕… ない。胸…?… ない。
まさか。
ガバッと綺麗に整えられたネグリジェをめくると、下腹部に、あった。
陰部の少し上、普通の女性なら毛があるはずのその場所に。
『my cutie』
…恥ずかしい。
こういうことを恥ずかしげもなくやる人なのだ、あの医師は。
けど、それで顔がにやけてしまう私は、やっぱり脳もおかしくなっているんだろう。
恐らくそれは、生まれつきではなくて…───
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