久しぶりにまとまった休みが取れて、2人でゆっくり布団の中でゴロゴロしていると、夫である肇(はじめ)さんが突然、
「1日、美月(みつき)さんとめちゃくちゃイチャイチャしたいんですが、いかがでしょうか」
と言い出した。
「えーと…改まって言われると恥ずかしいんですが」
「恥ずかしがってる美月さんがかわいいです」
「馬鹿ですか」
「僕は『美月さん馬鹿』です」
言いながら肇さんがぎゅっと抱きしめてくれる。
付き合いはじめの時も、彼の方が私のことをかわいいとか好きとか、とにかく凄いアプローチを受けた。
仕事人間だった自分が、後輩の彼とどうこうなんて考えられなかったけど、色々あって私は今、肇さんの奥さんとして専業主婦をやっている。
困難があったら一緒に乗り越えようと優しく言ってくれる彼は、仕事は出来るし生活力はあるし、人間がとても大きい人だ。
いつしか私の方が彼のことを愛しているように思う。
私がそう言うと、彼は絶対自分の方が私を愛している、具体的にはどこそこがと恥ずかしい暴露大会になるため絶対言わないけれど。
だから肇さんの久しぶりの休みに私だって浮かれてたし、何のプランも立てずに家で一緒にゴロゴロ…あわよくばもちろん、イチャイチャだってしたい。
でもそれを言葉にされると恥ずかしいです。
「ぁー…美月さんの匂いだ…」
「同じシャンプーに石鹸でしょうが」
「いや、美月さんには美月さんにしか出せない匂いがある!」
後ろから抱きしめられて、うなじのあたりを匂われるとくすぐったさに思わず笑ってしまう。
抱きしめられている肇さんの手を取って、仕返しに手のひらをくんくん匂いを嗅いでみると、確かに、石鹸の匂いに肇さんの体臭が混ざってる気もする。
「うーん…そうね、肇さんの匂いも少し違うかも」
「美月さん…なんかエロい」
「…肇さんがそれを言いますか」
「襲ってもいいですか?」
「聞かないでほしいんですけど…」
「じゃあ遠慮なく」
「ぇ、ちょ…っ」
横向きに寝ていた身体を、肇さんが強引に上向きに治す。
その上に肇さんが乗っかってきて、優しく顔中にキスをしてくる。
「は、肇さん…犬みたい」
「僕は美月さんのペットですから」
「馬鹿、違うでしょう」
「僕が美月さんの夫だなんて、まだ夢みたいです」
「…結婚してからもう1年経ったんですが…」
「僕は初心を忘れたくないんです」
フレンチキスのあと、肇さんは真面目な顔で私を見つめながら、
「初めて美月さんを見た時から、僕は貴方を愛しています、美月さん」
「…馬鹿ね、本当に」
愛しさが募る。
後輩として入ってきた優秀な男性に、いつの間にか私こそが。
肇さんの頭を抱きしめて、今まで何回かしか言ったことのない愛を囁いた。
裸になって肌を重ねて、キスをしながらお互いの身体を触りあって、徐々に昂ってくるのがわかる。
けれど、いつもあまり時間のないセックスと違い、いつもよりも肇さんの触り方が…
「な、んか、しつこくない…っ!?」
「今日は1日かけて美月さんを気持ちよくさせたいので」
「いや、も、充分なんですけどっ!」
胸だけをひたすら、周りをなぞって揉んで触りまくるくせに、肝心な…胸の突起だけは触ってくれない。
もどかしさに思わず身体を捩るも、上に乗られた肇さんの身体が優しく押さえつけてくる。
既に肇さんのが大きくなっているのが、時々私自身の秘部に当たる。
その度に入れたい欲求が募るけど、それを自分から言うのはまだ恥ずかしい。
それに…肇さんはまだまだそのつもりはないみたい。
脇腹や背中、肩甲骨、耳、頬、首筋、鎖骨…至る所を撫でられて刺激される。
自分の感度が上がっていくのがわかる。
胸の膨らみの横のあたりを指先でなぞられて、やばいと気づいた。
緩やかな刺激が、だんだんと強く感じられるようになり───
「…っ待っ…肇、さ…っ」
「んー…イきそう?」
頬にキスしつつ、肇さんが言う。
「美月さん、僕まだ全然触ってないのに…イきそうなんですか?」
「…っ」
耳元で囁くような肇さんの声に、身体の奥がずくんと疼いた。
「い、いいかげん、に…っ」
手で押しのけようとしても、肇さんに強く抱きしめられて、肇さんの背中を虚しく叩くだけ。
肇さんの息が耳にかかる。
「いいよ、イくとこ見せて。ほら…イって?」
「───っっ!」
囁きが耳たぶをくすぐり、その言葉で昂りが上り詰めて、私の体が震えたのがわかった。
「美月さん…エロい…」
「だ、だれのっせいで…!」
「言葉だけでイくとか…ぁあぁあ可愛すぎる…っ!」
「へ?あ、ちょっ…────!?」
突然肇さんがわたしの足を持ち上げて、一気に、奥まで、
「…っ──っふぁ、あ、あぁああっ!?」
奥の奥まで貫かれる感覚に、目がチカチカする。
逃げそうになる腰を肇さんが優しく押さえつけて、更に奥に入ってこようとしているのがわかる。
「ぉ、く…っだめ…!」
「す、ご…奥まで、吸い込まれそ…気持ちいい?」
「…っ!」
身体の奥を優しくつつかれて、呼吸ができなくなる。
気持ちよすぎて、そこの感覚がいつもよりも敏感になっているようで。
もっと、と、確かに身体が欲しがっているようで、自分のナカが、肇さんを緩く締め付けたり緩めたりと蠢いているのがわかる。
けど、肇さんは奥を貫いたまま動かない。
「…っん…肇さん…?」
なんで、と思って肇さんに視線を向けると、あろうことか肇さんは繋がった部分を熱を帯びた目でじっと見つめていた。
「やだ、どこ見てるのっ!?」
「くぱくぱしてる、美月さんのオ○ンコ」
「な、ばっ、」
「もっと見せて」
「きゃぁうっ!?」
突然、繋がったままのそこを肇さんの指が広げて、思わず高い声が出てしまった。
ナカが思わず肇さんのものを強く締めつけた。それがわかる自分が恥ずかしくて耐えられなくて、肇さんの手をそこから離そうとしたけど、
「だめ、邪魔しないで」
「じゃ、邪魔って…!」
真剣な声で言われて、両手首を左手ひとつでまとめられ、お腹の上に押さえつけられる。
けして痛くも強くもない力なのに、何故か抵抗出来なくて、されるがままになる自分に少々嫌気がさす。
そして肇さんは、空いた右手で更に秘部を広げ始める。
くちゅ、という小さな水音が、何度も聞こえる。
それは、自分のナカがひくついている音だ。
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「も、やだって…!」
「やばい」
「なにがっ!」
「ずっごい…エロい」
「肇さんのバカーっ!!」
「あぁあぁ…写真撮りたい。だめ?」
「ダメに、決まって…!」
「ほら、こことか」
「っひ…っ!?」
ちょんっと、一番敏感な秘部の突起の先の方を、広げた右手の指で、くすぐられる。
「ぷるぷるして、ひくひくしてる。わかる?」
「わかるわけ…っ!」
「ほら」
「…っっ!!」
指先がそっとそこにあてがわれたまま、そのまま動かなくなる。
そうすると、ナカのひくつきと連動しているかのように、そこが小さく動いて、指先で擦られる。
嫌でもわかる。
いつもより、感度が高くなってる。
「っふ、ぁ、はじめさん、ゃめ…っ」
「ひくひくしてるの、わかった?」
「…っ!」
認めたくなくて首を左右に振ると、肇さんが意地悪な顔で笑って、指先を小刻みに左右に動かした。
「ふぁあぁあっ!?ぁ、あっ!」
一気に快感が駆け上り、イく寸前まで上り詰めたところで、肇さんの指がまた、突起の上で押さえたまま動きを止めた。
「…っひ、ぅ…っぁあ…っぁ…!」
イききれなくて、でも刺激も止めてもらえず、身体が震える。
ひくつきも、蠢きも、さっきとは比べ物にならないほど強くなっている。
「これでちゃんとわかる?」
「…っっ」
たまに、肇さんはすごくSぽくなる。
素直になれない私がいけないんだろうけど。
恥ずかしいことだけは、いつまで経っても慣れないんです…!
「わかんないわよっ肇さんのばかっ!」
「…ふーん、そうですか」
肇さんの声色に、一瞬ゾッとした。
手首を押さえつけている肇さんの手に少し力が入り、強めに押さえつけられる。
「…は、肇さん…?」
「じゃ、もっと分かりやすくしてあげないとね」
にっこりと笑った肇さんの目は、全く笑っていなかった。
そこからはもう…。
クリトリスを指先でつまんだり、つついたり、押しつぶしたり、そうやって刺激をしながら、ナカに入れた肇さんので最奥をつんつんとつつかれたり。
でもそういった強めの刺激ではイかせてもらえず。
肇さんのものを強く締め付ける自分のナカの動きだけでイってしまうほど感度が上がりすぎて。
肇さんの言うままにいやらしい言葉を何度も言わされて。
肇さんのものを口に咥えながら、喉の奥を突かれる度に軽くイき。
でも、何度イっても満足できるほどのオーガズムでもなく。
肇さんも、初めに宣言したとおり、1日かけて私をいじめ抜いたため、肇さん自身は達することもせず。
ご飯を作るあいだも、食べてる最中も、緩やかな刺激を続けられて…。
ようやく、夜。
「もお、おねがいだから…っ肇さんので、奥、ついて…っイかせて…!」
「いいの?そんなはしたないおねだり。いつもあとで自己嫌悪するくせに」
這いつくばって、自分からお尻を広げて、はしたない言葉を言って。
肇さんは喜んでくれる、その自信があるからできることだけれど。
「だ、だって、欲しいの…肇さんのでイきたいのっ」
「ここまでしないと欲しがってくれないんだから」
「おねがい、早く…っ」
「ぁーもーぉ、可愛すぎっ!」
いきなり腰を掴んで、最奥まで一気に肇さんに貫かれて、そのまま激しく出し入れされて、脳が蕩けていく。
「んぁあぁっ!ぁ、あっ、き、もち、ぃい…!もっとぉ…」
「っは…とろとろだよ、美月さん。ほんと、バック好きだよね」
「す、き、好き…っ肇さん、好き…!」
「こういうこと、もっと普通に言ってくれればいいのに」
「っは、ぁ、ごめんなさ…っぁあ…っ」
奥を突かれる度に目がチカチカして、イくのが止まらなくなって。
「ん…っ美月さん、僕も、イくよ…?」
「ぅんっう、ん、ナカ、に、出して…っ」
奥の奥まで、ずんっと入ってきた肇さんのが、その場で留まって、しばらくしてどくんどくんと脈打つのがわかった。
「…美月さん?美月さーん」
「………」
「…そろそろ布団から出てこない…?」
「い!や!」
「顔見たいんですけど…」
「いーや!」
「……僕はやらしい美月さんが好きだからなんの問題もないですよ?」
「いゃぁあぁあ…」
「ところで」
「…?」
「サイドボードにビデオカメラがあるの、気づいてました?」
「はぁっ!!??」
「嘘です。美月さん、顔真っ赤ですね」
「………!!」
「ぁ、あ、ごめんなさい、とっても可愛いです、だから布団に籠るのは…ぁああ」
「……」
「美月さーん」
「………」
「そろそろ、ナカから僕のが垂れてきてません…?」
「ばーかっ!ばーかばーかっ!!」
「ぁあぁあ…普段は頭が良い美月さんがそんな悪態しかつけないだなんてもう愛おしすぎる…!」
「……………」
「ティッシュ、どうぞ?」
「…………………ばか」
「なんなら僕が拭きましょうか?ナカまで念入りに」
「け っ こ う!」
「おや残念」
「………………肇さん」
「はい、何をご所望ですか?」
「…ご飯」
「はい。一緒に作りますか?」
「………………はい」
「では、先に台所に。風邪をひかないよう、できればシャワーを浴びてくださいね。一緒に入りたいですが、そうするとまた襲ってしまいそうなので」
「………はい」
肇さんが、軽く布団の上から私を抱きしめたあと、ベッドから降り、足音が遠ざかって。
布団から顔を出してしばらく、自分の痴態を思わず思い出して身悶える。
肇さんと結婚するまで、男女の関係に淡白だった自分があそこまで乱れるとは、想像もしてなかった。
また明日から、肇さんは仕事で、夜遅く帰る日が続く。
私は専業主婦として、家で肇さんの帰りを待つ。
その、合間の時間に。
「…ビデオ…肇さんだけ写ってるなら、欲しいんだけどなぁ…」
自分がこんな風に考えられるのも、肇さんと結婚したお陰だろう。
ナカに注がれる幸せも、そこに命が宿る奇跡も、肇さんとだから実感できる。
幸せだなぁ、と、布団に残る肇さんの匂いを嗅ぎながら思った。
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